外壁塗装をしたくてもニオイが気になって、ためらっていませんか?

工事期間中、「なんかクサイなぁ」とイライラするのはイヤですよね。

敏感な人や赤ちゃん・ペットは頭痛・めまい・湿疹などの症状が出ることもあります…。

ですが、きちんと対策を取っていればニオイは軽減できます。

そこで今回はこれから外壁塗装を考えている人のためにニオイ対策を紹介します。

対策1.ニオイの少ない水性塗料を選ぶ

塗料の独特なニオイはシンナーが原因です。

油性塗料では塗料を薄めるためにシンナー(有機溶剤)が使われており、ニオイが発生します。

シンナーのニオイは強烈なので、窓を閉め切っていても換気扇などのわずかな隙間から家の中に入ってしまいます…。

長時間嗅いでいると、

  • 頭痛
  • めまい
  • 湿疹
  • 腹痛
  • 下痢
  • 吐き気
  • 鼻のかゆみ
  • 呼吸困難
  • 睡眠障害
  • 手足の冷え

などの症状を引き起こす原因に。

特に赤ちゃんや子ども・ペットは影響を受けやすいので、ニオイ対策をしっかりと行いましょう。

外壁塗装中のニオイが気になるなら、シンナーを使わない水性塗料を選ぶのがおすすめです。

主成分が水なのでニオイが少なく、人体への影響も少ないとして人気が高まっています。

ただし水性塗料にはデメリットも存在します。

水性塗料の弱みとその対策方法も知っておきましょう。

水性塗料を使うときは気温の高い時期を選ぶ

水性塗料は乾燥までに時間がかかり、気温が低い時期には工事期間が長くなってしまいます。

なるべく気温が高く晴れの日が多い、春・秋を選んで塗替えをしたほうがよいでしょう。

水性塗料をメインにし、金属部分には油性塗料を使う

水性塗料はアルミやステンレスといった金属部分には密着しにくい特徴を持っています。

外壁の素材によっては向いていないケースがあるので、業者に相談しましょう。

メインに水性塗料を使い、金属部分の下塗りのみ油性塗料を使う、など対処ができる場合もあります。

対策2.サーキュレーターで換気する

塗料のニオイが部屋に充満してしまうなら、サーキュレーターや扇風機で換気しましょう。

塗替えをしている壁側は窓を閉め切っていると思いますが、反対側の窓や施工場所と遠い窓は「開けてもOK」と言われることもあります。

サーキュレーターや扇風機の風を開けた窓に向けるとニオイが外に出ていきます。

このとき、首振り機能は使わず、まっすぐ窓に当てましょう。

部屋の中の空気を外に、外の空気を室内に誘導してくれますよ。

爽やかな風が入り、ニオイもイヤな感じも軽減されるでしょう。

サーキュレーターや扇風機を活用し、効率よく換気を行いましょう。

窓が開け閉めできるか相談する

これまで毎日自由に窓の開け閉めをしてきたので、窓に制限がかかると不便に感じるでしょう。

業者に「工事中でも窓を開けられないか」と相談してみてください。

すべての日程で窓やベランダを養生するわけではありません。

工程によっては、換気ができるように養生を工夫してくれるでしょう。

例えば2階部分だけを塗装する予定なら1階の窓は養生しない、といった方法も考えられます。

逆に「この窓は開けておきたい」という場合は伝えておくと、先に対応してもらえることもあります。

契約する前に「窓を開けたいが対応してくれるか」「別途費用はかかるか」などを質問しておくとベターです。

「ニオイは仕方がない」と済ませるような業者ではなく、きちんと住んでいる人に配慮する業者を選びましょう。

窓が開けられるか毎日報告してもらう

窓の開け閉めができる場合、いつだったら大丈夫なのかをしっかり確認しましょう。

例えば足場の組み立てや塗装中は換気できませんが、乾燥や足場の解体では換気できる場合があります。

しかし天候によって予定がずれて、「開けられずはずの窓が開けられない」といったケースも考えられます。

工事の進捗を毎日報告し、「窓を開け閉めできるか」「どの窓なら開けていいか」なども伝えてくれる業者なら安心です。

工事契約前に、丁寧・親切な業者なのか見極めたいですね。

玄関ドアを開けていいか確認する

窓を開けられなくても、玄関から風を通せば空気をリフレッシュできます。

玄関は廊下や階段につながっているので、家の奥まで空気が抜けるんですよね。

「塗料のニオイがこもっている…」と感じたときは、玄関ドアを開けると効率的に換気できます。

外壁塗装中は玄関ドアも養生しますが、汚れ防止が目的。

基本的に開閉は自由で、出入りに支障がないようになっているはずです。

ただし塗料を置いていたり、職人が作業していたりといった可能性も考えられます。

玄関ドアを開けていいか確認してから、換気するようにしましょう。

対策3.洗濯物は部屋干しする

外壁塗装工事中に洗濯物を外に干すと、ニオイがうつってしまう可能性があります。

そのため、塗替えをしている側のベランダ・バルコニーには洗濯物を干さないよう言われます。

塗替え中の壁と離れているお庭に干しても、風向きによってはニオイがつくことも…。

ニオイがついた状態で取り込むと部屋の中でもニオイを感じます。

服を着たりタオルで顔を拭いたりすると、敏感な人は体調不良になるでしょう。

加えて、ニオイがついた服を洗濯すると洗濯機の中にもニオイが残ります…。

万が一塗料がついてしまった場合「キレイにしたはずなのに、なんだかニオう」なんてことも!

面倒ですが、工事期間中は室内に干すかコインランドリーを使いましょう。

ご近所さんにも伝えてトラブル回避

外壁塗装を行っていると、ニオイのクレームはよくあるトラブルです。

近隣からのクレームを防ぐために必ず工事前に挨拶しましょう。

業者と一緒にご近所さんをまわり、以下のようなポイントを伝えるのです。

  • 工事の開始予定日・終了予定日
  • 作業開始時刻・終了時刻
  • 土日祝日に作業するかどうか
  • ニオイや音で迷惑をかけてしまうこと
  • 洗濯物は外干ししないほうがよいこと
  • 万が一何かあったときの連絡先

「外壁塗装工事のニオイでご迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします」と挨拶するのです。

風向きによってはお隣さんにもニオイが漂ってしまい、洗濯物にニオイが移るかもしれません。

リスクを知っていれば、ニオイが苦手な人は「部屋干しする」「コインランドリーを使う」など対策を考えるでしょう。

外壁塗装のニオイについてあらかじめ伝えておくことで、ご近所トラブルを防止できるのです。

対策4.防臭マスクを身につける

家で仕事したい人や工事を確認したい人の中には、ニオイ対策としてマスクを思い浮かべる人もいるかもしれません。

残念ですが、一般的な不織布マスクではあまり効果は出ません。

少し値段は張りますが、「防臭マスク」「防毒マスク」と呼ばれる商品を買ってみてください。

ホームセンター・ドラッグストア・ネットショップなどで販売されています。

「防臭」や「消臭」とうたっているマスクを選べば、外壁塗装のニオイが少し気にならなくなるでしょう。

外壁塗装用の消臭スプレーもアリ

「防臭マスク」「防毒マスク」に慣れていないと、耳が痛くなったり、息苦しくなったりしますよね。

マスクをせずに何とかしたいと思うでしょう。

そんなときには、外壁塗装用の消臭スプレーが便利です。

「VOC用消臭スプレー」と呼ばれていて、塗料のシンナー臭に特化したアイテムです。

独特のニオイが気になる空間に直接スプレーすることでニオイのもとを包み込みます。

カーテンやソファなどなかなか洗濯できないものにも向いています。

※塗装面には吹きかけないでください。

消臭スプレーはニオイ軽減が期待できますが、完全には防げないので注意してくださいね。

対策5.工事中の昼間は出かける

外壁塗装には通常14日程度かかりますが、ニオイが特に気になるのは下塗りから中塗り・上塗りの3〜4日間です。

日中は会社にいるという人は問題ないですが、在宅勤務や小さな子どもがいる家庭ではストレスに感じてしまうでしょう。

職人が作業を終える夕方5時頃まで、外に出かけてしまうのもひとつの手です。

ニオイに敏感な人や赤ちゃん・ペットがいるなら、実家やホテル・ウィークリーマンションなどに泊まるのも検討してください。

どんなにニオイ対策をしても、完全に防ぐのは難しく、影響が出てしまうかもしれません。

ちなみに工事期間中はずっと家に居る必要はありません。

業者と軽く打ち合わせをしておけば、お家の人がいなくても作業をどんどん進めていきます。

作業をしている間は家を離れていれば、気持ちが楽になるはずです。

ペットはペットホテルに預ける

犬や猫などのペットは人間より嗅覚が敏感。

その分、外壁塗装のニオイによって異変が起こることがあります。

「いつもは吠えないのによく吠えるようになった」「ご飯を食べなくなった」「皮膚が赤くなっている」などはシンナーの影響だと言われています。

ペットが体調不良になってしまうのを防ぐためにペットホテルを利用しましょう。

ペットホテルは病気のときだけでなく、リフォーム中やちょっとした外出時にも預けられます。

外壁塗装の期間中すべては予算的に難しくても、3〜4日なら2万円程度で抑えられます。

壁の塗替えを始めてから乾燥するまでのニオイが強い期間だけでも、ペットホテルに預けたほうがよいでしょう。

まとめ

今回は、これから外壁塗装を考えている人のためにニオイ対策を紹介しました。

  • 対策1.ニオイの少ない水性塗料を選ぶ
  • 対策2.サーキュレーターで換気する
  • 対策3.洗濯物は部屋干しする
  • 対策4.防臭マスクを身につける
  • 対策5.工事中の昼間は出かける

ご自身でできる対策もありますが、業者の協力がとても重要になってきます。

これから外壁塗装の業者を選ぶなら、ニオイ対策にもきちんと相談に乗ってくれる業者を選びましょう。

ニオイの少ない塗料を提案してくれたり、養生を工夫してくれたり、工事期間中でもグンと過ごしやすくなります。

外壁塗装のニオイ対策は業者選びによって大きく変わることを頭に入れておいてくださいね。