これからリフォームを始めたい方必読

【外壁塗装の基本①】塗装の種類と特徴について

「そろそろ家の外壁も塗り替える時期かな……」と思ったら、まず調べたいのが外壁塗装に関するアレコレです。

  • そもそも外壁塗装で使われる塗料にはどんな種類があるのか?
  • 我が家に合う塗料があるって本当?
  • どれくらい費用がかかるのか?
  • 塗料の耐久年数はどれくらいあるのか?

等々、いろいろな疑問が頭に浮かぶことでしょう。

そこで今回は【外壁塗装の基本①】として、塗装の種類と特徴についてご紹介いたします。

■外壁塗料の種類 ―主な10種類を解説―

アクリル塗料

日本では昔から使われてきたポピュラーな塗料です。アクリル樹脂を主成分とし、発色に優れ、価格が安いことが特徴です。

以前はよく使われていましたが、耐久性や機能性が改良された新製品の開発以降、外壁塗装のシーンではあまり使用されなくなりました。「耐久面が短期間でもいい」「なるべく安く塗り替えたい」という時、またはDIYなどで使われています。

メリット・発色に優れている・価格が安価
デメリット・耐久性が低め。頻繁な塗り替えが必要となる・水分を嫌う外壁材に不向き
耐久年数5~7年ほど

ウレタン塗料

アクリル塗料に代わり、主に使われるようになった塗料です。ウレタン系樹脂を主成分とし、アクリル塗料より耐久性に優れ、あらゆる素材(木材~金属まで)に塗ることができます。塗膜には伸縮性があり、外壁のヒビ割れしにくい特徴があります。一方、大気中に浮遊する汚れ(塵、埃、排気ガス)が付着しやすいのがネックとなります。

メリット・幅広い素材に利用できる・アクリル塗料に次いで価格が安い・伸縮性や耐久性がある
デメリット・交通量の多い立地では大気の汚れもつきやすい
耐久年数8~10年ほど

シリコン塗料

日本の気候向けに開発された塗料で、こちらもよく使用されてきた塗料です。アクリル樹脂にシリコン樹脂が含まれています。

かつては各メーカーでこぞって製品を開発したため、塗料の中でもラインナップが多く、外壁塗装のシーンでよく用いられてきました。しかし、近年ではさらに性能が向上した塗装が開発販売されるようになり、少しずつ販売数に占めるシェアが縮小してきています。

メリット・商品ラインナップが多い・コストが安い・耐用年数が長い
デメリット・価格が安価~高価なものまで幅広い(性能は価格に比例)
耐久年数10~15年ほど

ラジカル制御型塗料

酸素・紫外線・水などが顔料に接触することで発生する劣化因子「ラジカル」の発生を抑え、長期間に渡って塗膜の劣化を防ぐ塗料です。

かつてシェアの大きかったシリコン塗料に取って代わり、国内では多く使われるようになりました。一方、まだ塗料の種類が少ない点がネックとなります。

メリット・耐久性に優れている・低汚染機能を備えている
デメリット・塗料の種類(選択肢)があまりない
耐久年数12~15年ほど

フッ素塗料

フッ素樹脂(原料にホタル石を使用)が含まれ、高品質・最高級として位置づけられている塗料です。耐久性に優れ、大気中の汚れも付きにくく、光沢が長持ちします。

一般住宅だけでなく、大型建造物や航空機の塗装にも使われていますが、他の塗料より耐久年数が長い分、価格は高めとなります。

メリット・耐久性や耐熱性に優れている・汚れがつきにくい・光沢がある
デメリット・価格が高い・塗膜の耐久性が高いがゆえに再塗装が難しい・塗膜が非常に硬く、ヒビ割れする可能性
耐久年数15~20年ほど

光触媒塗料

酸化チタンが紫外線に当たることで発生した活性酸素によって、外壁に付いた汚れを分解してくれる塗料です。

分解後の汚れは雨水で流され、長期間に渡ってきれいな外壁を保つことができます。

ほかの塗料より価格は高いですが、塗り替えの回数が減るので長期的に考えると手間暇が少なく済む、というメリットがあります。

メリット・耐久性が高い・セルフクリーニング機能がある・外壁の塗り替え回数が少なくなる
デメリット・価格が高い・色の選択肢が少なく、ヒビ割れしやすい・(汚れの種類によっては)落とせないものもある・屋根用の塗料は未販売
耐久年数15~20年ほど

無機塗料

原料に無機物(鉱物・レンガ・ガラスなど、炭素を含まない物質)が含まれた塗料です。塗膜の劣化原因である無機物が排除されていることで、塗膜が長持ちしやすくなります。

無機物が高価であることから、フッ素塗料よりさらに価格が高くなる傾向があります。まだ市場にもあまり普及していないので、これからの塗料と言えます。

メリット・シリコン塗料の2倍弱長持ち・セルフクリーニングで汚れがつきにくい・耐久性や不燃性に優れている・変色しにくく、カビや藻がつきにくい
デメリット・原料が高く、塗料としては高価格・塗膜がヒビ割れする可能性
耐久年数20~25年ほど

遮熱塗料

原料として含まれるセラミックによって、赤外線を反射する機能をもつ塗料です。太陽の熱が吸収されにくく、室内の温度上昇を防ぐことができます。正式名称は「高日射反射率塗料」と言います。

国から省エネ商品として推奨され、自治体によっては遮熱塗料を使用すると補助金がもらえるところもあります。

メリット・室内の温度上昇を抑え、建物を熱の損傷から守る・節電・省エネ効果がある・補助金がおりる自治体がある
デメリット・シリコン塗料よりさらに価格が高い・断熱効果はない
耐久年数10~20年ほど

防カビ・防藻塗料

カビ・コケ・藻の原因となる菌の繁殖を抑える薬剤が含まれた塗料です。日本は温暖湿潤な気候のため、菌類が発生しやすい環境と言えますが、防カビ・防藻塗料を使うことで建物の劣化を防ぐことができます。

メリット・建物の劣化を防ぐほか、美観を守る・カビ・コケ・藻などの発生を抑制。アレルギーの発症も防ぐ・湿気の高い北と西の方角だけ部分的に使うケースあり
デメリット・各メーカーによって性能にバラつきが見られる・数年単位で塗り替えが必要
耐久年数約7~10年

錆止め塗料

金属の腐食を防ぐための塗料です。金属の下地表面に塗布することで、空気や水の接触による酸化や腐食を防ぎます。主に、屋外の鋼材やベランダの手すりといった金属の下塗りに使われています。錆止め塗料で使用される樹脂は様々ありますが、近年はエポキシ樹脂系が主流です。

メリット・金属の下地表面に塗布することで酸化や腐食を防ぐ
デメリット・塗布前、錆びた部分を処理するケレン作業が必要※直接塗布できる製品もあり
耐久年数約5年

以上になります。

読むだけでも疲れますが失敗しないための準備ですね~
何かご不明点があればご遠慮なくメールやお電話でお問合せ下さい。
お待ちしております。