「そういえば工事中に洗濯できないんだっけ…?」
外壁塗装がスタートすると、基本的に洗濯物を外に干せません。
この話を聞いて、毎日のように洗濯をしている主婦の皆さんは疑問が出てくると思います。
- 「なぜ外干ししてはいけないの?」
- 「塗替えしている壁とは逆側に干せばいいのでは?」
- 「もしもお隣さんの洗濯物を汚しちゃったらどうすればいいの?」
そこで今回は外壁塗装中の洗濯物についてよくある質問に答えます。
Contents
外壁塗装中、洗濯物を干してはいけない理由は?
外壁塗装工事のあいだに洗濯物を外に干すと、塗料やホコリで汚れてしまう可能性があります。
特に注意したい作業工程はこちら。
- 足場の設置・解体:洗濯物の近くに業者が移動するため、チリやホコリがつく
- 高圧洗浄:外壁のサビ・コケなどの汚れを水圧で飛ばす作業。汚れた水が跳ねる
- 塗装作業:ローラーや刷毛で塗料が飛び散りやすい
作業中はどうしても汚れが出てしまうので、洗濯物を干すだけでなく、窓を閉め切ったほうがいいのです。
ベランダに物干し竿を置いている場合は移動することもあります。
足場を組み立て始めた日から解体する日まで、外干しは基本的にNGです。
洗濯物を干せない期間はどのくらい?
洗濯物を干せない期間は外壁塗装の工事中すべてです。
通常10日〜14日間ですが、状況によって異なります。
例えば雨が降ってしまうと作業や乾燥が進まず、1ヶ月以上かかってしまう場合も…。
詳しくは業者に確認してください。
もしも業者が「7日で終わります!」と言うなら要注意。
足場の設置から高圧洗浄・下地処理・養生を終えてから塗装に入りますが、これだけでも5〜7日かかります。
塗装は下塗り・中塗り・上塗りのあいだに乾燥時間が設けられており、2〜3日を要します。
そしてチェックや足場の解体に2日程度かかるのです。
極端に納期が早い場合は手抜き工事や悪徳業者の可能性が考えられるので、キャンセルできないか確認してみましょう。
ちなみに工事期間中は飛散防止シートがかけられるので、いつもなら日が当たる部屋で干しても時間がかかります。
「少しでも早く乾かしたいから」と言って窓際に干すと、ニオイや汚れがつくかもしれません。
女性なら職人さんに見られたくないものもあるでしょう。
洗濯物が溜まったら外干しをせず、コインランドリーを利用しましょう。
邪魔にならない場所なら干していい?
部屋干しではニオイが気になりますし、コインランドリーの費用も高いですよね…。
「塗替えている壁の反対側のベランダや庭なら、洗濯物を干していいのでは?」という気持ちも分かります。
例えば北側の壁を塗り替えているから南側に干す、これなら大丈夫そうに思えますよね。
しかし、飛散防止シートは家全体を覆ってしまうので日光があまり当たりません。
外干しなのに部屋干しと乾燥時間が変わらないなら、リスクを背負ってまで外干しを選びたくないですよね。
また、職人さんは設置した足場の上を移動するので、例え外壁塗装していない場所でも鉄粉やホコリが落ちることも考えられます。
業者さんに聞いてOKがもらえた場合も、外干しは控えた方がベター。
職人さんも細心の注意を払って移動したり作業したりするため、予定より時間がかかるかもしれません。
洗濯物を汚さないために、そしてできる限り早く洗濯物を干すために、工事期間中は外干しを我慢したほうがよいでしょう。
工事していない夜だったら外に干してもいい?
工事をしていない夜のあいだなら外干ししても大丈夫です。
外壁塗装の工事は朝8時から夕方5時くらいまでが一般的です。
天候が悪くて日程通りに進んでいないと少し伸びることもありますが、基本的には夕方には終わります。
夏のように気温が高い時期なら、夜に外干しすれば朝には乾いているでしょう。
冬の場合でも、比較的気温が高く風が強い日なら室内よりも早く乾きます。
洗濯物は風の流れが重要なので、無風の室内よりも常に風がある外のほうが乾燥時間が短縮されるのです。
夜に洗濯を済ませておけば、朝の忙しい時間帯を有効に使えるのもメリットですね。
作業時間になったら乾ききっていなくても取り込んで、部屋干しに切り替えましょう。
ただし、あらかじめ職人さんに相談しておくのを忘れずに。
風向きや干す場所によっては塗料が飛んでしまうことがあります。
「今夜、ここに洗濯物を干したいんですが大丈夫でしょうか?」と聞いてみましょう。
部屋干しで洗濯物を早く乾かす方法は?
部屋干しでは洗濯物が乾くまで時間がかかり、イヤなニオイがつきますよね。
外壁塗装中の部屋干しでは、扇風機・サーキュレーターを使いましょう。
窓が開けられないと風通しが悪く、洗濯物の水分が蒸発しません。
首振り機能を使って、全体に風があたるようにします。
洗濯物同士をこぶしひとつ分の距離を開けると、より効果的です。
ジーンズやパーカーは乾きにくいので、100均などで専用ハンガーを買っておくとよいでしょう。
「今日着なければいけない」「タオルがもうない」など急な場合は、ドライヤーやアイロンを使うのもアリ。
手間はかかりますが、すぐに乾きますよ。
コインランドリー代は誰が負担するの?
コインランドリーの代金は業者さんではなくお客様が負担します。
洗濯機は1回800〜1,000円程度、乾燥機は1回400〜600円程度、あわせて約1,200円です。
外壁塗装の工事中に何度もも通うと5,000円を超えることもあるでしょう。
大量の洗濯物を一度に洗濯から乾燥までできるのは便利ですが、少し高いですよね。
そこでコインランドリー料金を節約するコツをふたつ紹介します。
ひとつめ、自宅で洗濯をして乾燥機だけ利用する方法。
塗れた洗濯物は重くなってしまいますが、洗濯機の料金が不要になるのでその分安くなります。
ふたつめ、乾いたバスタオルを乾燥機に入れる方法。
乾燥機は使用時間によって料金が変わるため時間短縮できれば費用を抑えられます。
乾いたバスタオルと洗濯物を一緒に入れると、バスタオルが水分を吸収して乾燥時間が短くなります。
30分乾燥をかけなければいけないところ、20分で終わることも。
一度お金を入れると戻ってこないので、乾き具合を見ながら追加で乾燥が必要かどうかを判断したほうが節約になります。
コインランドリー代は業者さんに請求できませんが、節約する方法を知っていればそこまで負担にならないでしょう。
外壁塗装中に洗濯物を干すとニオイがうつるって本当?
外壁用の塗料は独特のニオイがします。
特に溶剤塗料はシンナーを使っているため、ニオイが強くなります。
風通しが悪い場所や風下で干していると塗料のニオイがついてしまう場合もあります。
一度ニオイがつくと、なかなか取れません。
赤ちゃんや妊婦さん・敏感な人・ペットは、体調が悪くなってしまうことも…。
例えば、このような症状が出ます。
- 吐き気
- めまい
- 頭痛
- 睡眠障害
ニオイの少ない水性塗料も増えてきましたが、それでも多少のニオイはします。
洗濯物に塗料のニオイをつかないようにするには外干しを避けるべきなのです。
洗濯物に塗料がついていたらどうする?
外壁塗装中は洗濯物を干さないほうがいいと分かっていても、どうしても外で乾かしたいときってありますよね。
工事前に取り込めればいいのですが、うっかり工事中も出しっぱなしで、汚れてしまったらどうしたらいいのでしょうか?
「洗って汚れを落とそう」「もう着られない、捨てよう」と思うかもしれませんが、保険がきくこともあります。
通常、外壁業者は「請負業者賠償責任保険」という保険に加入しています。
「請負業者賠償責任保険」は業者が衣服を汚したときや通行人に怪我をさせたときなどに補償されます。
なお、保険を請求するには汚れた服を保管しなければいけません。
そのままにしておくのが難しい場合は、写真を数枚撮ります。
汚れた洋服について、業者へ相談してみましょう。
近所の洗濯物に塗料が飛び散ったらどうすればいい?
お隣さんとの距離が近い場合、塗料や水・泥などがハネる可能性があります。
工事を始める前の挨拶で、「◯日から◯日までは洗濯物を干さないほうがいい」と説明しておきましょう。
- 工事の概要
- 工事期間(日時・時間帯)
- 業者の連絡先
を伝えておくとスムーズです。
また、外壁塗装中に洗濯物が外に出ているときは声掛けしておくと親切ですね。
万が一汚してしまった場合は業者の保険が使えます。
きちんとした業者なら「請負業者賠償責任保険」という保険に加入しています。
「請負業者賠償責任保険」では、工事中に業者が他の人の洗濯物・車・住宅などに汚れをつけたときにも保険金がおります。
ご近所の洗濯物を汚してしまってもすぐお金で解決できるよう、保険に加入している業者を選びましょう。
それでも相手の気分は良くないでしょうし、関係悪化につながるリスクも考えられます。
トラブルにならないよう、事前の説明や洗濯物への注意が重要です。
まとめ
今回は外壁塗装中の洗濯物についてよくある質問に答えました。
- 外壁塗装中、洗濯物を干してはいけない理由は?→塗料やホコリで汚れてしまうから
- 洗濯物を干せない期間はどのくらい?→通常10〜14日
- 邪魔にならない場所なら干していい?→相談してOKなら大丈夫だが、リスクはある
- 工事していない夜だったら外に干してもいい?→干してもいいが、作業時間には取り込もう
- 部屋干しで洗濯物を早く乾かす方法は?→扇風機・ドライヤー・アイロンを使う
- コインランドリー代は誰が負担するの?→業者ではなくお客様が負担する
- 外壁塗装中に洗濯物を干すとニオイがうつるって本当?→可能性はある
- 洗濯物に塗料がついていたらどうする?→洋服を保管または撮影して、業者に相談
- 近所の洗濯物に塗料が飛び散ったらどうすればいい?→業者の保険で補償する
外壁塗装の工事中は外干しを避けたほうがいいことが分かったでしょうか。
洗濯物の汚れトラブルを回避するために、室内干しやコインランドリーをおすすめします。