外壁塗装の契約書、「専門用語が出てきてよく分からない…。」と困ってしまいますよね。

しかし、費用も高いですし、トラブルになるかもと思うときちんと理解したいところです。

そこで今回は外壁塗装の契約書で注意したい7つのポイントを紹介します。

ポイント1.工事名に外壁が含まれているか

契約書の工事名にはどの場所をどのように工事するかが分かるようになっています。

「外壁塗装工事」「外壁・屋根の塗装」「外壁・フェンスの塗装」など記載されていますか?

塗装箇所や使う塗料なども詳しく書かれていれば安心です。

契約書に書かれていればやり直しがきく

もし工事内容にズレがあると、どのようなトラブルが起きるのでしょうか?

例えば「外壁だけじゃなくて屋根もやってもらうはずなのに、工事内容に含まれていなかった」などのトラブルが起こってしまうのです。

契約後に気づいたら使い工事になり、余計なお金がかかります。

また、フッ素塗料を使う予定だったのにシリコン塗料が使われていた…という場合でも契約書に記載されていれば塗り直しを要求できます。

契約書の内容が希望と一致しているか、しっかり業者に確認しましょう。

ポイント2.工事期間は短すぎないか

外壁塗装の工事は通常10〜14日かかります。

天候によっては施工できない日もあるため、余裕を持って3週間〜1ヶ月とするケースも多いです。

「意外と長い」と思いましたか?

外壁塗装と一言で言っても、さまざまな工程を踏まなければいけないのです。

  • 色の打ち合わせ
  • 近隣への挨拶
  • 足場の設置
  • 高圧洗浄
  • 下地処理
  • 養生作業
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り
  • チェック作業
  • 足場解体

特に下塗り・中塗り・上塗りそれぞれの間には4時間程度の乾燥時間が必要です。

そのため、下塗りから上塗りを1日で仕上げることはできません。

工事期間や工程表が短すぎる業者は乾燥時間を短縮しているかもしれません。

塗料の機能を最大限に活かすため、工事期間として10〜14日は必要なのです。

工事期間の目安を知っていれば、手抜き工事を回避できる

もし工事期間が7日以内など極端に短い場合、工程を飛ばしたり手抜きしたりしている可能性が考えられます。

きちんとした工事をしなければ2〜3年で塗装がめくれてきます。

塗り替えを要求したくとも業者が潰れていれば、改めて違う業者にお金を出して依頼するしかありません…。

不具合が出てから後悔しないよう、丁寧に対応してくれる業者を選びたいですよね。

ポイント3.契約日が正しく記載されているか

契約書に契約日が正しく記載されていますか?

なぜ契約日が大切かと言うと、この契約日を基準にクーリングオフできるかどうかが変わるためです。

クーリングオフは契約日から8日以内なら無効にできる制度です。

契約しても8日以内なら破棄できる

外壁塗装は安くない買い物ですから、納得できないなら契約を破棄していいのです。

  • 契約して工事も始まったけど、あまりにも態度が悪い
  • 業者に脅されて仕方なく契約した
  • 今なら安くできるからと言われて焦って契約した

などの場合、クーリングオフを検討しましょう。

契約日から8日以内なら適用されるので、契約日が正しく書かれているかが重要なのです。

ポイント4.契約金額に誤りはないか

契約金額(請負金額)をしっかりチェックしてください。

「友達の紹介だから」「知り合いだから」といった場合はお金の話に触れにくいかもしれませんが、契約書の金額は別問題です。

例え信頼できる人でも必ず契約書に金額を記してもらいましょう。

  • 見積書で確認した金額と同じか?
  • 消費税が含まれているか?
  • 外壁以外の工事金額は含まれているか?
  • キャンセルした場合解約金はかかるか?

外壁塗装は60万円以上しますから、余計なお金は支払いたくないですよね。

高額な追加費用を請求されなくて済む

例えば、追加工事が必要だと分かった場合、契約書の範囲で対応できるかどうかを聞いてみましょう。

そこが曖昧だと、「一緒にやっておきますね」と無償で対応するような言い方をし、あとで高額請求するなどのトラブルが考えられます。

営業マンの話と違う…を防ぐ

外壁塗装業者の営業トークと違う金額になっていませんか?

例えばこのようなセリフを言われていたら、金額に相違がないか要注意!

  • 「モニターになってくれたら費用を安くする」
  • 「キャンペーン期間中なら安くなる」
  • 「近所で工事しているため、今から足場代が無料」

営業マンと契約書の作成者が違うと、話が通っていない可能性が考えられます。

「こんな高かったかなぁ?」と思いながら支払うのはイヤですよね。

営業マンとの話をメモする、再度話し合うなどして、割引後の値段を明確にしておきましょう。

そして「この値段にしてくれるという話でしたけど…」と相談しても価格を変更してくれない場合は悪徳業者かもしれません。

最初の話と違うなら契約しなくて構いません、はっきりと断りましょう。

ポイント5.支払い方法は後払いになっているか

外壁塗装の支払い方法・支払い日について、打ち合わせ通りでしょうか?

支払い方法は主に4種類あります。

  • 現金払い(振り込み)
  • リフォームローン
  • クレジットカード
  • 財形貯蓄

「財形貯蓄」はあまり知られていませんが、便利な方法です。

詳しくは後述しますが、簡単に言うと「会社の給与から手引される積立預金」です。

支払いのタイミングについては「工事完了後の一括払い」か「着工前に前金を支払い、残りを工事完了後に支払う」パターンが一般的です。

どのような手段で、いつまでにいくら支払う必要があるのかを書面に残してください。

工事前の一括払いは悪徳業者かも

工事前に一括払いを指定してきた場合、悪徳業者の可能性が考えられます。

持ち逃げされたり、値段にあわない結果になったりとトラブルが生じるかもしれません。

大金を払うのですから、安心できる業者を選びたいですよね。

財形貯蓄で負担が軽くなる

「財形貯蓄」は無理のない範囲で費用を準備できますし、税金面でも有利。

外壁塗装工事に利用できる人は、「財形貯蓄」制度を導入している会社員で、条件を満たしている人。

主な条件はこちら。

  • 55歳未満
  • 工事費用が75万円を超える
  • 5年以上積み立てている

もし会社が「財形貯蓄」を導入していれば、次回の塗替えのために検討してみてくださいね。

ポイント6.保証内容と期間は問題ないか

外壁塗装工事には保証がついています。

外壁を塗り替えて2年後、塗装がはがれてきた…というケースでは施工不良が考えられます。

外壁の剥がれが保証部位に含まれていて、保証期限内なら無償で塗り替えてもらえるのです。

保証期間は5〜7年あれば安心でしょう。

業者によって保証内容はバラバラですが、外壁塗装の剥がれ・色あせが主な対象になります。

定期的な点検を行ってくれたり、次の塗替え目安を教えてくれたりとアフターフォローしてくれる業者に頼むのがおすすめです。

トラブルを防ぐためにも、劣化に早めに気づくためにも、保証内容と期間を確認しましょう。

数年後の塗装剥がれは施工不良、塗り直し要求できる

外壁塗装は経年劣化により剥がれ・膨れなどが発生します。

塗替えから10年経っているのなら仕方ないでしょう。

しかし、塗替えから1〜3年で異変が発生するなら施工不良を疑ってください。

下地と塗装(塗膜)がしっかり密着しておらず、剥がれてきてしまっている状態です。

塗装と塗装の間に十分な乾燥時間を設けていなかったり、下地処理ができていなかったり…。

せっかく塗り直したのに短期間で見た目が悪くなるなんて、ガッカリですよね。

放置していると建材まで水が染み込んでゆがむ原因になるので、早めに対処したいところです。

このような場合でも、保証対象となっていれば無償で塗り直しをしてくれるでしょう。

お隣さんに塗料が飛び散ったとき、誰が負担する?

外壁塗装中にお隣さんの車に塗料をつけてしまったり、外壁を傷つけてしまったりと言ったトラブル例もあります。

一般的な業者なら「請負業者賠償責任保険」に加入しています。

万が一業者が保険に加入していない場合、トラブルが発生しても保証してくれない可能性が考えられます。

隣人から請求されて、あなたがお金を支払わなければいけないことも…。

近隣トラブルを大きくしないために、「請負業者賠償責任保険」に加入しているかどうかを聞いてみてくださいね。

ポイント7.業者の名前・住所に間違いはないか

外壁塗装の契約書はあなたと業者の署名によって成立します。

基本的な部分ですが、業者の情報が正しいかどうかもチェックしましょう。

  • 施工業者名
  • 住所
  • 社印(はんこ)

業者の情報が正しいと確認できて、契約書の内容を理解した上で署名してくださいね。

トラブル発生したのに連絡がつかない…を防ぐ

「まさか」と思うかもしれませんが、契約しようとしている業者が本当は存在しないというケースも考えられます。

特に注意したいのは、いきなり訪問してきた業者です。

  • 「(大手企業)から来ました」
  • 「(大手企業)の代理店です」
  • 「(市区町村)から委託された者です」

などと言われるとつい信じたくなりますが、嘘かもしれません。

契約書に架空の住所や業者名を書いていれば、トラブルが発生した時に連絡が付きません…。

例えば名刺やパンフレットをもらったとき、ネットで実在する会社か調べてみましょう。

合わせてSNSでの評判・口コミもチェックしておくと安心です。

まとめ

今回は外壁塗装の契約書で注意したい7つのポイントを紹介しました。

  • ポイント1.工事名に外壁が含まれているか
  • ポイント2.工事期間は短すぎないか
  • ポイント3.契約日が正しく記載されているか
  • ポイント4.契約金額に誤りはないか
  • ポイント5.支払い方法は後払いになっているか
  • ポイント6.保証内容と期間は問題ないか
  • ポイント7.業者の名前・住所に間違いはないか

「難しくてよく分からない…」と思ったら業者に聞いてください。

優良業者ならあなたが納得するまで説明してくれるはずです。

押し切ろうとするなら悪徳業者の可能性が高いので、断ったほうが無難です。

外壁塗装トラブルを回避するために、契約書の内容を理解してから契約を結びましょう。