「外壁塗装のせいで近所の人と仲が悪くなったらいやだな…。」と不安に思っていませんか?
外壁塗装の間、騒音やニオイでどうしても近隣の方に迷惑をかけてしまいます。
最悪の場合、仲が良かった隣人から裁判を起こされることも…。
せっかく壁をキレイに塗り替えても、住みにくくなってしまっては本末転倒です。
しかし、しっかり対策を取れば、大きなトラブルは回避できます。
そこで今回は、外壁塗装でよくある近隣トラブルと回避方法を説明します。
Contents
トラブル1.足場工事の音がうるさい
足場工事では1日中「カンカン!」と大きな音が発生します。
足場の組み立てや解体では、ハンマーで金属を打ち込んだり、足場材を地面においたりするためです。
この金属音は窓を閉めた室内でも80〜90db(デジベル)と言われています。
実は、犬の鳴き声やパチンコ店内などとほぼ同じレベルの騒音。
工事は平日の日中に行われ、だいたい朝8時から夕方5時頃まで作業します。
- 寝ている人
- 赤ちゃんがいる家庭
- 受験生
などが音を気にするのも当然です。
足場の組み立て・解体は外壁塗装に欠かせない作業ですが、思った以上にうるさいのです。
ふだん静かな場所で暮らしている人達にとっては、強烈なストレスを感じるでしょう。
回避方法:事前に工事日を伝えておく
足場工事ではどうしても音が出てしまいます。
最終的には近隣の方に協力してもらうしかないのです。
事前に説明があるかないかで、まわりの方の対応は全然違います。
外壁塗装を実施する前に、必ず挨拶まわりをしましょう。
伝えておくべき項目はこちら。
- 工事内容(外壁塗装)
- 日程(作業する時間帯)
- 塗装業者
- トラブルがあった場合の連絡先
挨拶に行くタイミングは足場の組み立て・解体の1週間前には済ませます。
土日祝日の10〜17時頃に伺うのが一般的です。
粗品については500円程度のものを用意します。
具体的にはタオルや洗剤・石鹸・お菓子がおすすめです。
不在時の場合は挨拶の手紙をポストに入れておきましょう。
挨拶をするお家は、両隣・向かい・裏の4軒。
業者の中には業者だけで挨拶まわりしてくれることもありますが、丸投げはしないほうがよいでしょう。
知らない塗装業者だけでなく、あなたが一緒に行くと、ご近所さんも安心してくれるはずです。
事前に工事を知らせておくことで、クレームを回避できるでしょう。
トラブル2.塗料が隣人の家や車についた
お隣さんに塗料や高圧洗浄時の水が飛んでしまった、というトラブルも厄介です。
通常、足場の組み立てと同時に飛散防止シートが張られるので、塗料が飛び散るということはめったにありません。
しかし塗料や水はシートをすり抜けてしまう場合も考えられ、完全に飛散を防げる訳ではないのです。
もしお隣さんの
- 外壁
- 塀
- 車
- カーポート
- 植木
- 洗濯物
を汚してしまったら、大きな問題になってしまうでしょう。
怖いのは、最初は近所の方も「塗装業者が悪い」と考えていても、何度か繰り返すと「この業者を選んだあなたが悪い」と思われることです。
これでは壁の塗り替えを終えても、遺恨を残す形になるでしょう。
回避方法:損害保険に加入している業者を選ぶ
塗料が壁や車に付着している場合、賠償金を請求されます。
優良業者なら損害保険(請負業者賠償責任保険)に加入しているので安心です。
汚れをつけてしまったケース以外にも、このようなケースにも対応できます。
- 業者が足場から物を落としてしまい、通行人に怪我をさせてしまった
- 工事中に建物の窓やフェンスなどを破損してしまった
保険金で損害賠償をカバー可能なら、金銭的な問題は比較的早く解決できるでしょう。
一方、悪徳業者は利益を優先し、損害保険に加入していなかったり、飛散防止シートの処理が適当だったりします…。
風が強い日でも無理やり作業を進めるケースも考えられます。
損害保険に入っていない場合は業者もしくは依頼主(=あなた)が支払わなければならず、予想以上の出費になるかもしれません。
悪徳業者はトラブルのもとなんですね。
万が一の場合でも業者がきちんと対応してくれるかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。
トラブル3.塗料のニオイがきつい
外壁塗料は独特のニオイがします。
特にシンナーで希釈するタイプの油性塗料はニオイがきつくなります。
まわりの家庭から、
- 工事期間中は窓が開けられない
- 洗濯物にニオイがつくから干せない
- 小さい子どもやペットがいるから不安
- 頭痛・めまいなどの体調不良になった
といったクレームは発生しがちです。
でも、外壁を塗り始めてから「くさい」と言われても、「我慢してほしい」としか言いようがないですよね…。
回避方法:弱溶剤塗料を選ぶ
外壁塗装を始める前に、塗料の種類をしっかり打ち合わせしましょう。
油性塗料の刺激臭の原因はシンナーです。
ではシンナーを使わない水性塗料を選べば解決…に見えますが、水性塗料デメリットも存在します。
水性塗料は主成分が水なので、ニオイが少なくなります。
しかし塗料独特のニオイを完全になくすことはできません。
また、強い塗膜を作れないため、耐久性や機能性がやや劣ります。
特に鉄やアルミなどの金属への塗装は剥がれやすいので向いていません。
水性なので、あまりにも気温が低いと乾燥が遅くなり、最大限の力を発揮できないケースもあります。
寒冷地や冬の時期には使いにくいのです…。
そこでおすすめなのが、「弱溶剤」です。
「弱溶剤」は油性塗料と水性塗料の中間のような塗料で、シンナーは使いますがニオイは弱いです。
耐久性は水性塗料よりも高く、ツルツルとした壁にも塗れます。
業者に外壁材との相性や予算を伝えて、弱溶剤塗料を選べないか相談してみましょう。
トラブル4.業者の態度が悪い
外壁塗装には問題がなくとも、職人の態度にイライラされるパターンもあります。
教育制度が整っていない業者では、このような態度を取ります。
- 養生やビニール・ホコリなどゴミを散らかす
- 工事とは関係ない話を大声で話す
- タバコをポイ捨てする
- 地べたに座り込んで飲み食いする
- 職人の私物を置いて帰る
- 勝手に他の人の敷地に入る
- 予定の時間よりも早く(遅く)作業している
「まさか」と思うようなことばかりですよね。
残念ながら、職人の態度でトラブルになったという事例は多く報告されているのです。
回避方法:口コミを確認する
業者を安さだけで比較していませんか?
悪徳業者は教育にお金をかけないので、トラブルを引き起こしてしまうのです。
契約前に必ず口コミを確認しましょう。
業者のホームページの”お客様の声”には基本的に良い面しか載っていません。
口コミをネットで検索して、Twitterやブログなど生の声を見てみてください。
業者の対応や施工の品質が悪ければ、悪い口コミが出ているはずです。
口コミサイトや比較サイトで「業者とトラブルになった」「塗り替え3年で剥がれてきた」などのレビューはありませんか?
少しでも「怪しい」と思ったらきっぱりと断ってください。
業者が操作できない口コミをチェックすれば、悪徳業者を避けられるでしょう。
トラブル5.業者の車が邪魔で通れない
外壁業者はハイエースや軽トラックといった大きめの車を使います。
業者の車が道を塞いでいると、近隣住民の通行の邪魔になるでしょう。
特に道幅が狭い場合、お向かいさんが自宅から車が出せないケースも考えられます。
朝忙しいときに邪魔な車の存在に気づいたら、イラッとするでしょう。
もしかしたら「この車なんとかしてよ!警察に言うわよ!」といきなり怒鳴られるかもしれません…。
回避方法:駐車場所を決めておく
作業車の台数や大きさを確認し、駐車スペースを確保しましょう。
- 自分の車を移動して、自宅の駐車場に停めてもらう
- 人通りの少ない道に停めてもらう
- 有料駐車場(パーキング)を利用してもらう
有料駐車場の費用については、業者が負担するかこちらが負担するか確認しておきましょう。
こちら負担の場合、見積もりに「交通費」や「現場経費」として計上されるので、毎回わざわざ準備する必要はありません。
停める場所をあらかじめ決めておけば、ご近所さんを怒らせずに済むでしょう。
トラブル6.勝手に敷地に入ってきた
外壁塗装を始める際、自分の敷地だけでは足場が組めない場合があります。
足場を設置するには60cm〜70cmの距離が必要です。
お隣さんの家とぴったりくっついている場合には事前に説明し、敷地を貸してもらうのが一般的です。
法律でも、外壁塗装などメンテナンス時は「事前許可を取れば借りられる」と定められています。
しかし悪徳業者は説明の手間を省き、勝手に敷地に入り、足場を組んでしまうことも…。
許可がないまま足場を設置したら、当然トラブルになります。
回避方法:気配りできる業者に任せる
近隣の方への挨拶や丁寧な説明も、塗装業者の大切な役割です。
営業マンの対応から、きめ細やかなサポートをしてくれる業者かどうか見極めましょう。
例えば、このような営業マンがいる場合、候補から外したほうがいいです。
- 難しい専門用語を並べてくる
- 「今決めれば安くできます」と契約を焦らせる
- 不安や疑問点に応えてくれない
打ち合わせの段階で「コミュニケーションを取りづらい」と思うなら、依頼者(=あなた)のことをきちんと考えていない証拠です。
あなたに寄り添った対応をしてくれる営業マンがいれば、正しい手順を踏んで工事を進めてくれるでしょう。
まとめ
今回は、外壁塗装でよくある近隣トラブルと回避方法を説明しました。
- トラブル1.足場工事の音がうるさい→事前に工事日を伝えておく
- トラブル2.塗料が隣人の家や車についた→損害保険に加入している業者を選ぶ
- トラブル3.塗料のニオイがきつい→弱溶剤塗料を選ぶ
- トラブル4.業者の態度が悪い→口コミを確認する
- トラブル5.業者の車が邪魔で通れない→駐車場所を決めておく
- トラブル6.勝手に敷地に入ってきた→気配りできる業者に任せる
外壁塗装でのトラブルは、全体的に業者選びで回避できることが分かりますよね。
ご近所さんにも配慮してくれる優良業者を選んで、無事に塗り替えを終わらせましょう。