外壁塗装をする際にできるだけ安く済ませたいと思ってしまう気持ちはよくわかります。
業者によっては激安、格安をうたっているところもあり、安いところに目が行く気持ちもわかります。
お客様によっては複数の業者に見積をもらって、一番安いところを探したり、
「あそこの業者はいくらでやってくれると言っている」という感じで他社と比較して値切ったり、
「これぐらいでやってくれるなら依頼してもいい」というように交渉してくる方もいらっしゃいますが、外壁や屋根の塗装に関して言えば、値段で選ぶと、結果的に満足のできない出来になったり、思ったように防水機能が持たない塗装をされてしまうこともあります。
また、安い見積を出す業者には、安くできる理由があります。
本来必要な経費から費用を削って、工事に必要な予算を省き、結果として手抜き工事となってしまう可能性があります。
「手抜き工事をするのは本意ではないけど、お客様が安さを望まれるのであれば、仕方がない」
ということで必要な工事を省き、安く見積もりを出して工事を請け負うという業者もあるかと思います。
●外壁塗装の基本は下塗り→中塗り→上塗りの三回塗りが基本です。この三回塗りを行わず塗料の節約をする。
●本来、高圧洗浄でカビやコケをしっかり落としてから塗装する必要があるのに、高圧洗浄にあまり時間をかけず工事時間を減らす。
●必要な人件費を減らす。
●技術を持っていないアルバイトに塗装をさせる。
●足場のレンタルの費用を安くするために施工期間の短縮をおこなう
●塗料を薄めてたくさんの面積に塗る。
などで経費を削減して安く見積もりを出す業者もあると聞きます。
そうなると、本来は10年ぐらいは持つ屋根や外壁の塗装が、10年も持たずに劣化の症状が現れてしまったり、クラックが入ってしまったりすることが考えられます。
そうなると、早い段階でもう一度塗装が必要になり、結果として高くついたということになりかねません。
平均的な外壁塗装の相場
平均的な大きさ(33坪~40坪)の戸建て住宅の外壁塗装は、最低でも70~100万円の費用がかかります。
塗料によって、安い塗料を使うと、もっと安くできますが、10年間は安定して耐久性が持続する塗料(シリコン系塗料)を使った場合は、少なくとも、一般的な戸建ての大きさで、外壁塗装に80万円はかかります。
そんなときに激安をうたうリフォーム会社から「50万円で塗装ができますよ!」と提案されたら…。
お客様が興味を持ってしまうのは仕方がないことだと思います。
でも、相場以下の格安料金で行われる工事には、手抜き工事や、安い塗料を使われてしまうなど、非常に危険ですので絶対に避けましょう。
塗装材別の期待される耐用年数の目安
塗料の種類 | 期待耐用年数 |
アクリル系樹脂塗料 | 5~8年 |
ウレタン系樹脂塗料 | 7~10年 |
シリコン系樹脂塗料 | 10~15年 |
ラジカル制御型塗料 | 13~16年 |
フッ素系樹脂塗料 | 15~20年 |
一般的な外壁塗装で使われる塗料の期待耐用年数は上の表の通りです
(雨や雪が多いなどの気候や、どんなところに家が建っているかという状況により耐用年数は変わります)。
塗料には、アクリル系樹脂塗料、シリコン系樹脂塗料などの種類があり、塗材によって期待される耐用年数が全然違います。塗材の料金も当然違います。
耐久年数が短いアクリル塗料を使えば、本来、80万はかかるところを60万円の予算で済むこともありますが、期待耐用年数はシリコン系樹脂塗料の場合は10~15年なのに対してシリコン系樹脂塗料だと5~8年しか期待耐用年数がありません。
塗材の経費を削減されるとこんなにも期待耐用年数が変わってしまうのです。
悪質な外壁塗装業者のたちが悪いところは、契約とは違った塗料、すなわち「グレードの低い塗料」を使って材料費を抑えているところがあるということです。
塗材の材料費を安く抑えられれば、それだけ浮いた費用は業者の利益になります。だから、見積価格を格安にして提示しても、業者は決して損をすることはなく、利益を儲けていることになります。
外壁塗装のプロであれば契約と異なる塗料を使っていれば、その不正に気づくこともあるかもしれませんが、詳しくない人が塗料の違いや、不正に気づくことはまず不可能です。
格安工事の落とし穴
外壁塗装の工事を行う際は足場の設置、高圧洗浄、下地調整、養生、という準備があり、最終的に塗装工事を行うことになります。
それぞれに
足場の設置:20~30万円
高圧洗浄:2万円
下地調整:2~8万円
養生:3万円
塗装:33~57万円
という費用が必ずかかります。
格安料金で塗装を行うためには、上記の金額を大きく削らなくてはなりません。
かならずかかる上記の経費を削った場合、施工不良などで数ヶ月後に再塗装が必要になる場合があります。
例えば、足場を設置することを省いてしまうと、高所での塗装を不安定な脚立の上で行わなければならず、工事品質も下がります。最悪は転落事故のリスクも非常に高くなり、絶対に外せない経費です。
また、塗装にかかる費用を節約するために、グレードが低い安価な塗料にしたり、本来必要な重ね塗りの回数を減らしてしまった場合(通常3回の重ね塗りが必要なところを1回で済ますなど)、期待される防水性や保護機能を備えた塗膜は形成されず、結果として耐用年数が短く、10年を待たずして劣化の症状があらわれてきたりします。
そのほかにも、高圧洗浄や下地調整を怠れば、質の悪い塗面に塗られて塗料が密着できず施工不良を起こし、すぐにクロックが入ったり、浮いてきたりします。
養生を怠れば、塗料が敷地内や周辺の家に飛散してしまい、塗料がいろいろなものについたり、近所迷惑になったりします。
このように、高品質かつ安全に外壁塗装を行うためには、どの作業も決して省くことはできません。
格安塗装工事を持ちかける業者というのは、施工品質が落ちることなど全く気にしておらず、お家を長持ちさせるという本来の外壁塗装の目的を果たせず、結果として後悔するような工事になってしまったという話をよく聞きます。
外壁塗装は信頼のおける業者に…
外壁塗装はやりっぱなしの工事をしていたのでは、お客様からすぐに悪い評判が立ってしまいます。
想いを形に工房は、地域に密着した創業90年の実績のある会社です。
お客様に安心して工事をお任せいただけるように、いつでも気楽に、お客様のお悩みをお伺いできるようにお客様相談窓口も設けています。
ご近所の方も、そうでない方もどんな小さなお悩みでも、ご相談ください。
また、
最近、壁に小さなクラックを発見したとか、お家にここのところを見てほしいとか
ちょっとした気になることがある方も、ぜひお気軽にご相談ください。