「外壁を塗り替えたいけど、どんな色にしよう?」
外壁塗装は家のイメージに大きく影響しますし、費用もそれなりに高いので、悩んでしまいますよね。
塗り終わってから「これじゃない…」なんて思いたくないですよね。
そこで今回は外壁塗装の色選びで失敗しないために、押さえておきたいポイントを紹介します。
Contents
ポイント1.A4サイズの塗り板の色を外で確認する
外壁塗装の失敗でよく聞くのが、「イメージしていた色と違う」というトラブル。
思っていたよりも「濃かった」「薄すぎる」。
色見本やカタログ・塗り板をしっかり見て選んだはずなのに、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
原因は2つあります。
- 面積効果による色の違い
- 条件による色の違い
それぞれ確認しましょう。
面積効果による色の違い
「面積効果」とは目の錯覚の一種。
小さい面積に塗った色と大きい面積に塗った色が違って見えます。
例えば明るい色の場合、面積が大きくなるにつれて一層明るい色に見えます。
外壁塗装の色見本は小さいため、実際に大きな壁に塗ってみると「なんか違うぞ」となる訳です。
できることなら小さい色見本ではなく、A4サイズの塗り板を見せてもらいましょう。
条件による色の違い
色味は蛍光灯の下で見るときと太陽光の下で見るときは変わります。
太陽光のほうが明るく見えるため、色見本を外で確認するのをおすすめします。
ポイント2.汚れが目立たない色を選ぶ
「せっかく塗り替えたのに、すぐに汚れちゃった…」なんて悲しいですよね。
外壁はホコリや排気ガス・カビ・雨だれなどでどうしても汚れるもの。
汚れが気になる度に塗り替えてはお金がもったいないです。
だからこそ、汚れが目立たない色を選ぶべき。
今の外壁、どのような汚れがついていますか?
汚れの状況別に、汚れが目立ちにくいおすすめの色を紹介します。
- ホコリの汚れが目立つ→ベージュ・クリーム系の色
- 雨だれ・排気ガスの汚れが目立つ→ブラウン系の色
- カビ・コケが目立つ→グレー系・グリーン系の色
汚れが目立たない色を選べば、メンテナンスの手間・お金を減らせるでしょう。
ポイント3.玄関ドアや屋根との相性を考える
外壁単体で見ると良い色でも、家全体との相性が悪いとチグハグな印象を与えます。
- 玄関ドア・アプローチ
- 屋根
- 窓のサッシ
- ベランダ
- ウッドデッキ
- 塀・フェンス
- 駐車スペース
外壁以外の部分の色と合うか?しっかりイメージしましょう。
何色が良いか分からない場合は、これまでと似た色を選んだほうが無難です。
新築時と変わらない色ならイメージしやすいはず。
「新しい色にしたい」「こういう印象に変えたい」といったこだわりがないなら、業者には「今と同じ色」と伝えてみてください。
色選びに時間をかけずに、スムーズに依頼できますよ。
ポイント4.屋外でツヤ加減を確認する
外壁の色選びで忘れがちなのが、ツヤ加減。
外壁に使われる塗料にはツヤの種類があります。
- ツヤあり
- 7分ツヤ
- 5分ツヤ
- 3分ツヤ
- ツヤなし(ツヤ消し)
「ツヤあり」は光沢度が70度以上ある状態で、かなりピカピカ・ツヤツヤします。
塗り直すと新築のような見た目になります。
逆に「ツヤなし」はほとんど光らず、マットな状態です。
上品で落ち着いた仕上がりで、和風のお家によく合います。
このツヤ加減を知らないと、塗り終わってから「ツヤツヤしすぎて安っぽく見える」「ツヤがなくて地味…」とガッカリすることに。
好みのツヤ加減にするために、色見本を屋外で確認しましょう。
ポイント5.まわりの雰囲気に合わせる
「自分の家だから自分の好きな色を塗る!」という気持ちもわかりますが、少し待ってください。
その色、浮きませんか?
まわりと同じ色にしなければいけないルールはないです。
しかし、鮮やかで目立ちすぎる色は、ご近所さんから反感を買う場合があります。
自分の家の向かい側・両隣の外壁とバランスを取りましょう。
外壁塗装をしたあとは10年ほどはそのままの色なので、色選びはとても重要!
まわりの家がクリーム系ならブルー系を選ぶと悪目立ちしてしまいますよね。
最初から「この色」と決めるのではなく、家のまわりを散歩して、地域に溶け込む色を考えてみませんか?
また、地域によっては「景観形成ガイドライン」を定めていることも。
例えば京都では、外壁に真っ赤(赤系の色相でサイドが6を超える色)は使えません。
住んでいる地域に「景観形成ガイドライン」がないか、確認してみてください。
まわりの雰囲気に合う外壁の色を選べば、トラブルを防げるでしょう。
結局どの色がいいの?迷ったときは人気の色を
「結局どの色がいいか分からない…。」と迷ったときは人気カラーを参考にしてみてください。
ここでは5種類の色について、印象やメリット・デメリットを紹介します。
- ベージュ系
- グレー系
- ブラウン系
- 白
- 黒
ベージュ系
ベージュ系の色は汚れが目立ちにくく、昔から人気の高い色です。
外壁につく汚れ(砂埃やカビ・コケなど)はいわゆる中間色で、ベージュも同じ中間色。
そのため色の差が少なく、汚れが気にならないのです。
また、柔らかくて親しみやすい印象で、和洋どちらのお家にも馴染みやすいです。
まわりの雰囲気を邪魔することもないでしょう。
他の色とも合わせやすいのでツートンカラーにもよく使われます。
メリットは、イメージと実際の色が大幅に違うというトラブルも少ないという点。
逆にデメリットは、定番過ぎて他のお家とカブってしまいがちなところです。
ご近所の家を見てみてください。
同じようなベージュの色が並んでいませんか?
外壁の人気カラーランキングでは常に上位。
そのため、個性は出しにくい色と言えます。
「絶対に失敗したくない」「とにかく汚れが目立たない色を」と考えているならベージュ系をおすすめします。
グレー系
グレーはモダンでスタイリッシュな印象を与えます。
個性を出すというよりも、まわりに合わせたいときに使われる色です。
「グレーって灰色でしょ?地味だし好みじゃない」と思うかもしれません。
しかし最近の塗料はグレーと一言で言ってもカラーバリエーションが豊富。
- ライトグレー:白に近いグレー
- ナチュラルグレー:コンクリートのような色
- ダークグレー:濃いグレー
- モスグレー:緑がかったグレー
- スカイグレー:青みがかったグレー
- グレイッシュ:ベージュがかったグレー
- ローズグレー:ピンクが入ったグレー
色味によって雰囲気が変わるので、一度チェックしてみてください。
グレー系を選べば悪目立ちはしないので、安心でしょう。
ブラウン系
ブラウン系は土や木を連想させる色で、温かみを感じさせます。
全体的に優しい雰囲気になっていて、訪問者やご近所さんに癒しを与えるでしょう。
濃いめのブラウンは玄関まわりの花壇や植木・芝生と良くマッチし、緑が映えます。
ガーデニングを趣味にしている家庭には特におすすめです。
赤茶系(赤みの強い茶色)はレンガとの組み合わせも素敵で、外国風なお家に見えます。
ナチュラルでオシャレな印象を実現できるでしょう。
加えて、泥・カビ・排気ガスの汚れが目立ちにくいのも嬉しい点です。
やはり雨風にさらされる外壁ですから、なるべく汚れが目立たないカラーを選びたいですよね。
手間を掛けずに美しい見た目を長時間キープできるのもブラウン系のメリットと言えます。
「洋風のお家にしたい」「メンテナンスが面倒」なら、ナチュラルなブラウン系を検討してみてください。
白
真っ白な家に憧れを抱いている人もいるでしょう。
白い外壁は明るくオシャレで、清潔感や開放感を演出できます。
ですが「汚れが目立つのでは?」という心配もありますよね。
白は他の色と比べてどうしてもホコリやコケ・カビなどに目が行きます。
定期的にメンテナンスしないと一気に印象が悪くなってしまうのがデメリットですね。
そこで、他の色が混じったアイボリー系・クリーム系も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
真っ白ではなく、ほんのり茶色やグレーを混ぜることで汚れが目立ちにくくなります。
また、汚れがつきにくく耐久性の高い塗料を使うのもひとつの手。
シリコン塗料はカビやコケ・藻に強く、10〜15年ほど持ちます。
雨や泥を弾いてくれるので、お掃除も楽。
「どうしても真っ白じゃなきゃ嫌」という人以外は、汚れが目立ちにくい・付きにくい白を選んだほうが無難です。
黒
黒色の外壁は高級感を醸し出します。
日本の一軒家で黒い外壁は珍しいので、同時に個性も出せることも魅力です。
見た目がかっこいいので選びたくなりますが、知ってほしい点がひとつ。
実は意外と黒も汚れが目立ちます!
日光や雨風にさらされる壁を黒色にすると紫外線の影響が受けやすくなり、劣化が早まってしまうのです。
色あせが目立ちやすく、白っぽい汚れ(鳥のフンや土埃)もよく分かります。
キレイを保つにはこまめな清掃が必要です。
特に家の2階は掃除が難しく放置してしまいがちですが、劣化の原因になります。
ちなみに、すべて黒色にしてしまうと圧迫感が出てまわりの景観と馴染みません。
そのため少し薄めの黒だったり、他の色をベースにしてアクセントカラーとして黒を使ったり、というお家が多いです。
ツヤが出すぎると安っぽく見えるのでマットに仕上げると、全体のバランスが良くなるでしょう。
黒色は洗練された見た目になるのですが、デメリットを防ぐ方法も知っておきましょう。
まとめ
今回は外壁塗装の色選びで失敗しないために、押さえておきたいポイントを紹介しました。
- ポイント1.A4サイズの塗り板の色を外で確認する
- ポイント2.汚れが目立たない色を選ぶ
- ポイント3.玄関ドアや屋根との相性を考える
- ポイント4.屋外でツヤ加減を確認する
- ポイント5.まわりの雰囲気に合わせる
外壁の色を選ぶのは大変ですが、このポイントを知っていれば大きく外すことはないでしょう。
どうしても悩んでしまうなら人気のカラーから選ぶのもアリ。
色による印象の違いやメリット・デメリットを知っていれば、自分のお家に合った色が見つけやすくなります。
塗り終わってから後悔しないよう、しっかり考えてみてくださいね。